billion bees

小さなミツロウ工房便り

2016年01月

12010547_1000201203335486_7154212703437303496_o

詩人でもあるミツロウメンバー、松崎さんに初回を飾っていただきました♬

製蝋の作業場には不思議なQのドア
これは何かと聞かれたら...休憩室のQ(苦笑)
ちょっとアジトのような妖しさを漂わせていますが
お茶を飲んでばかりではなく、中々ハードに仕事をしています。エヘン

ミツロウって何?
という方もいらっしゃるかと思うので
ミツロウのお話し、その①です。

蜂は自分たちの巣を作るために、自分の体からミツロウを作り出しています。
ハニカム構造と言われる六角形の巣は軽くてとても強く、
この六角形のひとつひとつに、蜜を溜める貯蜜圏というエリアがあったり、
女王蜂が卵を生み、働き蜂が育てている育児圏というエリアがあったり。

養蜂家が用意した木の巣枠の中に彼らがミツロウで作った巣を作り、
蜂たちの生命活動の全てがその中で行われます。

人とミツバチとの共同作業。

ミツロウそのものは、白いのだそうですが
花粉やプロポリスの色などで黄色くなるのだそうです。

製蝋をしていても、巣枠毎に黄色の色は違っていて
季節季節の花の性質を映しているらしい事が分かります。

春先の蝋は柔らかい黄色
季節が進んでいくに従ってこっくりした色に
どうやらなっていくようです。

植物の、春先のみずみずしさが

秋になると円熟した空気に変化していくさまと通じていて
何だか素敵ですね。

人の一生も...
円熟していってみたいものです。

いつかなれたらいいな。

IMG_1794

古田
 

IMG_6529

その人は、一年中白いつなぎを着て、夏は麦わら帽子、冬はニット帽を被り
足元はほぼ一年中サンダル。
最近は止めたと聞いたが、タバコをくゆらし、少し高い声で喋る、喋る、喋る
蜂飼いになって5年目だそうだ
彼が話してくれる蜂の世界の興味深いことといったら!
蜂を通して今自分達が置かれている環境も見えてくる
彼から聞いた蜂の世界は追々このブログで紹介していきたいと思っている

猫も呑気に昼寝をしているようだが
きっといろんなことを知っているに違いない
フンと鼻を鳴らしながら
愚かな人間のなせる技を見ているんだきっと
白いつなぎを着て私達の目の前に姿を現したのかもしれないぞ

IMG_1360

とにかく私達は、養蜂家に出会って、新しい扉を開けてしまった
それぞれ全く違う仕事を持っている4人が蜜蝋の仕事を始めた
養蜂家から使わなくなった巣を譲り受け、製蝋する
そうすることで、見えなかった世界が、知らなかった世界が、
いえ、知ろうとしてこなかった世界が動き出している


静かな里山の小さな工房で、蜜蝋の仕事を始めた私達の横で
養蜂家は蜂の様にブンブンと
色々な話をしてくれる
私達は彼の話をBGMにせっせと手を動かす
慣れない作業に失敗の連続だけれど
日々学びだねと
笑い声の絶えない仕事場だ
養蜂家に負けじ劣らず蜂の様にブンブンとお喋りもつきないけれど

さてここから何を発信できるか
とにもかくにも扉は開いたのだ

10億の蜂が飛び交う
明日の野山を目指して

IMG_5544

                                  松崎

↑このページのトップヘ